リモートワークの普及で20、30代の地方移住希望者が増えているというデータがある一方、実際に地方移住をしてみて「思っていたのと違う」と感じた方の記事や動画を見かけます。
メディアで取り上げられているような”地方移住”は本当に増えているのか少し疑問に感じたため現状を推測してみました。
どちらが暮らしやすいか
地方移住のメリット・デメリット
ここからは地方出身、大学進学から現在も関東圏に住んでいる私が感じたメリット・デメリットを挙げます。
<メリット>
◯物価・土地価格が安い⇨食料品が安い、庭付き一戸建てに住める
◯旬のもの、名産品が手に入りやすい⇨近所の方からいただくことが多い
※自然が豊か、教育などに関しての感じ方には個人差があると思い今回は物理的な点のみ挙げました。
<デメリット>
△公共交通機関(本数)が少ない⇨バスや電車は1時間、30分に1本程度
△医療機関が少ない⇨総合病院の数は少なく、個人医院は閉院時間が早い場合もある
地方のイメージとして自然が豊かであるのは事実ですが、私自身関東圏内に住んでいて関東圏でも地域によっては自然に触れ合うことは可能であると感じています。
頻繁に山登りやウィンタースポーツをしたいのであれば地方に住む方が良いのかもしれません。
メリット・デメリットは表裏一体
どちらかにとってのメリットはどちらかにとってはデメリットでもある。
地方住まいでは広い土地に駐車場付きの家を建てられるが、車移動メインのためガソリン代がかかる。
公共交通機関は充実している関東圏では移動は便利ではあるが、時間帯によっては人口密度の高い車内に乗らなければならない。
車の免許を持っていない(今後も取る予定はない)私にとっては電車の本数が多い関東圏の方が暮らしやすいです。
地方移住が進まない理由とは
地方移住が進みにくい理由を自分の経験をもとに考えてみました。
根深い人間関係の問題
他のブログでもたびたび書いているように”人は個で判断するべき”と言いたいところですが・・この問題に関しては少々頭を悩ませてしまいます。
なぜなら、両親を含む親戚一同は”地元万歳派”。
「生まれ育った地域は○○だから好き!」ではなく、「ここで生まれたからには死ぬまでここに住むのが当たり前」と思っているよう。
私より新しい知識を取り入れているはずの兄弟・従兄弟たちも大学卒業後、いつの間にか地元万歳派の血を思い出したかのように地元へ戻っていきました。
時代が変わりダイバーシティという言葉が出てきても”個”よりも”団体”を重視する傾向が強いため、ブログやYouTubeで見かける地方移住が合わないと感じた方の気持ちはとてもよく分かります。
移住する地域によっては生活する土地の変化だけではなく、こういった人間関係の問題は日常に存在する。
希薄な人間関係に慣れた方には独特に感じたとしても濃厚な人間関係を求める方にとってはご近所付き合いの多い地方住まいが快適に感じるかもしれません。
東京都から同じ関東圏へ
地方移住希望者の数同様、東京都からの転出者が増えているそうですが・・データによると転出者の多くは23区外や近隣3県(神奈川、埼玉、千葉)へ転入しているようなのです。
実際は東京都からの転出者≠地方移住希望者なんですね。
同じ関東圏ならば生活利便性もほぼ変わらず通勤時間が少し長くなるだけ、地域によっては土地価格が下がり都内よりも広い家に住めるようになる。
買い物、医療などの利便性を考え一軒家を売却、駅前のマンションへ移住する高齢者も増えているのだそう。
大きく条件を変えずに今までと同じような生活が送れるならこれはこれで合理的とも言えますね。
その影響もあり関東圏の土地価格は上がり続けているようですね^^;
まとめ
地方出身、関東圏暮らし、両地域での暮らしを経験した私が地方移住の現状を推測しまとめてみました。
今回文章にまとめて個人的に感じた地方移住が進みにくい一番の理由は”地方と首都圏の差がありすぎる”点なのではないか、ということ。
どこにいても同じ水準の教育や医療が受けられ、どこへ行くにも便利なら良いのかもしれませんが、今後の人口減少を想像すると国内全体同じ状態にするのはとても難しいのでしょう。
また、同じ日本でありながら、気候が違い方言も存在する。
新しいもの(流れ)を取り入れるのが首都圏の文化、古きを重んじるのが地方の文化とも言えますね。
一人暮らしの方も家族と暮らす方も”住みたい街ランキング”、”人気の移住先ランキング”のような簡易的情報だけではなく、実際に足を運んで数日過ごしてみるなど自分で得た情報をもとに考え、家族とよく話し合い検討することを強くオススメします。
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